2013年11月12日

サクティ橋(仮称)の開通(64)

ウブド村のあるバリ島中央部は、バトゥール湖を水源とする川が幾筋も流れている。

川の流れは、深く刻んだ渓谷のヒダを作る。

村々は渓谷の尾根伝いに形成され、すべての道がバトゥール山を目指している。

対岸の村との交流は薄かった。

深い渓谷のため、往来できる道が険しかったからだ。

近年、渓谷にあみだくじの横線のように橋が架かり、交通の便はよくなってきている。

ウブドも渓谷の尾根伝いにある山あいの村だった。

東のプリアタン大通りから西のチャンプアン橋まで、数本の川の上に架けた橋が道路と繋がりウブド大通りが出来ている。

少し注意を向ければ気がつくと思う。


ウブドの北部、サンバハン村スウェタ通り(ウブド第一高等学校から100メートルほど北上)とタマン村スリウエダリ通り(テガランタン村手前)の間にある渓谷に、2つの通りを結ぶ架橋工事が着工されたのは2012年4月のこと。

サクティ(Sakti)村に位置するゆえ、この橋を便宜上「ジュンバタン・サクティ=サクティ橋」と命名しておく。

インドではシャクティと発音し、意味は同じで「超自然的霊力・宇宙的根源力」のこと。

素晴らしい名前でしょう?

サクティ橋を7回往復するとパワーが授かるなんて、迷信ができそうだね。

なぜ7回だって、私が好きな数字だからでしょうが。

サクティ橋の工期は8ヶ月、完成予定は2012年12月だった。

2012年9月19日、乾季の真っ盛りに事件が起きた。

乾燥する日々が続き崖の土が砂状になり、道路のアスファルトいっぱいまで路肩が滑り落ちたのだ。

工期は遅れ、完成は翌2013年の3月に延期された。

さらに、工期は6月に延期された。

5月に入り工事がストップ。

川幅の測量ミスで橋が短く予算オーバー&工事資金を誰かが横領した、などの噂がたっている。

8月になって工事再開。

テガランタン村側は道路面と橋が同じ高さで問題はないが、サンバハン村側は道路面が橋より3メートルほど低い。

車をスムーズに誘導するには、かなりスロープのある道路が必要だ。

そうなると、道向こうの畑をロータリーにするしかないだろう。

果たして、畑は借りられるのか?

様々な話が飛び交ったが、工事は道路をかさ上げすることになった。

上り坂の頂上で、直角に右左折する道路は危険だろう、と心配する声があがる。

11月に入って開通。

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利用する車は、少ない。

どうなることやらと心配したサンバハン村側の道は、なだらかな坂に仕上がり、今のところ車はスムーズに流れている。

10月の工事中にも関わらず、気の早いバリ人はバイクで渡っていた。

進入禁止の看板やゲートもなく、現場の職人は誰も注意をしない。

事故が起これば本人の責任だと、考えているのだろう。

日本なら、工事関係者の責任が問われるところだ。


盛大な開通式が行われるだろうと期待したが、今のところ、行われれる様子はない。

資金不足で工事が遅れた橋のことだ、開通式はしないのだろうな。

サンバハン村側では、地霊のお祓い儀礼が橋上で行われた。

テガランタン村側では、今月の末に儀礼を行うと聞いている。

欄干にはバリの神様の石彫が設置され、すでに多くの供物が供えられている。

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posted by ito-san at 17:25| Comment(0) | TrackBack(0) | テガランタン村滞在記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする