2015年10月19日

最後の最後に大波乱(96)

9月30日:

いよいよ帰国の日が来た。

息子の嫁に、土産を買っていないことに気づく。

ボテロ美術館の開館と同時に、ボテロショップに駆け込んだ。

おむつを持って運ぶに便利な、大きめのバックに目星をつけていた。

肥満のモナリザが描かれたバッグが欲しかったが売り切れだった。

母子の絵のバッグを購入。

ホテルで予約したタクシーに乗って空港まで(料金:28,000ペソ)。

飛行機はエアーフランス、午後5時40分発。


チェックインをすませた。

順調に進んでいる。

関門は、出国カウンターだ。

このままスムーズに行ってくれ。

拝むような気持ちで、前に立つ。

「終わりよければ、すべて良し」

しか〜し、無惨にも最後の最後に大波乱。

五分五分の確率だと思っていたが、しっかりオーバーステイとなってしまった。

まずは、出国カウンターで足止め。

じっくり見てくれれば、エクアドルでの出入国スタンプを見つけて、通してくれるだろうと安心していた。

係官は、いたずらを見つけた悪ガキのような顔でパスポートを持った掌を左右に振っている。

私の顔を凝視しない。

オーバーステイの説明もしない。

管轄官と思われる上司のブースに連れていかれた。

身に覚えのある私は、素直に従った。

上司は、私はおろかパスポートも見ずに、係官に指示をする。

別室に行きだ。

覚悟はしていたので、最悪でも罰金ですむだろうと楽観している。

別室のガラス越しに、女性の係官からオーバーステイの宣告を受ける。

私は、エクアドルに2日間出国したことを説明する。

まだ、逆転のチャンスがあると信じている。

逆転のチャンスがあると信じている。

言葉が通じないということもあるが、係官はまったく聞く耳持たず。

「書類を作るのに一時間以上の時間がかかります。あなたの飛行機の出発には間に合わないでしょう」

それは困る。

罰金がいくらかかってもいいと覚悟をした。

とにかく、予定の飛行機に乗りたい。

「お金は払いますから出国させてください」と頭を下げる。

「すぐに航空会社に行ってチケットの変更をお願いしてください」航空券がガラス越しに押し出された。

お前は、地獄の閻魔かと罵りたくなる。

まだ、あきらめてはダメだ。

航空券を受け取っては、地獄に堕ちたも同然だ。

パソコンの画面に、日本語で「落ち着いてください」と表示されていた。

彼女は、努力をしてくれている。

私は、落ち着いた仕草をした。

「あなたは、オーバーステイしたことを理解しましたね」

念を押され、私が承認すると「それでは書類を作ります」となった。

もしかすると搭乗に間に合うかも。

一縷の望みができた。

彼女が、救世主か天使のように思えた。

オーバーステイは一日だった。

エクアドルで、もう一泊滞在を延ばす必要があったかもしれない。

罰金は、354.392ペソ(約16,000円)。

ミグラシオンでは、現金を受け取らない。

カードしか使えない。

私はカードを持っていない。

日本からの振込もダメ。

振込は、コロンビア国内から。

そこで、係官から提案があった。

「コロンビアにいる知人に立て替えてもらいなさい」

これはジュンペイさんを指している。

世話になっていた人の住所を書く欄があり、そこに彼の名前を書いてしまっていた。

「出国から10 日以内(書類には10月14日)にミグラシオンに支払ってください、と知人に頼むように」

「支払いがない場合、コロンビアの再入国はできませんので注意してください」

ここで逆らっては駄目だ。

帰国したいため、迷惑がかかることを承知で承諾した。

地獄の閻魔大王と天国の天使の二役をこなす、ミグラシオンの女性の係官。

本当の姿はどっちなんだ。

単なるイジメだったのかもしれない、と勘繰ってしまう。

出発まで、残り10分。

ボディチェックゲートの向こうに、エアーフランスのスタッフが困り顔で私を見ていた。

搭乗ゲートは、一番端。

走る走る・・・

飛行機には、滑り込みセーフだった。

なにはともあれ、機上の人となった。

顔が自然にほころんでいる。



南米コロンビアの旅・完

posted by ito-san at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 南米コロンビアの旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする