2013年08月31日

合同火葬儀礼(51)

テガランタン村今年最大のイベントは、8月30日に行われた合同火葬儀礼(Ngaben Masal)だろう。

合同火葬儀礼は、ひとつの村で2年〜6年に一度、7月から9月の間に行われる。

テガランタン村は、5年ぶりになる。


村人は、今月(8月)に入ってから相互扶助に駆り出されている。

イブイブ(婦人連)は、毎日、ワンティラン(集会場)で供物作り。

男衆によって、儀礼用建物と簡易小屋が建てられた。

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☆12日から3日間、ワンティラン前で闘鶏が催された。

所場代として徴収された15万円ほどが、儀礼のために使われる。

その金額以上の金額が動き、それなりの金額を負けたテガランタン人がいたということだ。

所場代の入金を増やしたかったのか、単にギャンブルがしたかったのか、3日間の予定は2日延長された。

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☆26日:パチュン君が名簿を片手に、テガランタン村で営業しているホテルや外国人居住者に浄財をお願いして廻っている。

寄付のお返しにポロシャツが配られた。

胸と背中にハーレーのシンボルに似たマークが印刷されている。

私も一枚ゲット。

と言うことは寄付をした証明でもある。

着ずにおいて、帰国した時に友人にプレゼントすることにした。(セコイってか)

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☆27日:遺体のシンボルが儀礼用建物に安置された。シンボルは白檀の木片と聞いている。

埋葬されていた遺体が掘り起こされた。

涙を見せる人がたくさんいた。

知り合いの顔が見える。カルタとアノム夫妻、オカちゃんとラティ夫妻、バンジャール長のセノ、「影武者」のスタッフ達、オカちゃんの弟アノムもいるよ。

「影武者」のスタッフ、グン・バラットが簡易小屋でアノムに介抱されていた。

遺体を掘り起こす作業の途中で倒れたのだ。

神様が降りて来てトランスでもしたのか思っていたが、あとで訊くと、原因は低血圧による貧血だそうだ。

男子専科「ミスター・バリ」のオーナーに、10数年ぶりに再会。

人のことは言えないが、すっかり年老いていた。(写真右)

彼の踊るジョゲッ・ブンブンを見たことがある。しっかり物語になっていたのを思い出す。

ジョゲッ・ブンブンは、女性の踊り娘が観客から相手を誘い出し踊る娯楽舞踊だが、正当で踊れるのはバリ人でも少ない。

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大人の身丈ほどのゴザの包みは、埋められて日が浅い遺体だろう。

長い年月のあいだに土色に変色し湿っている白布に包まれている遺体は、ほとんど骨になっていた。

頭蓋骨が、転がった。

それを見た私の恋人が「キャー!」と叫び、両手で顔を覆った。

もしも、私の好きな人が隣にいたら、きっと、そんなリアクションをしただろうと想像してみた。

恋人欲し〜い!。

遺体は、すぐに火葬された。

合同火葬儀礼当日は、シンボルが燃やされる。

遺灰は、チャンプアンの河原でムラスティ儀礼が行われ流された。

昔は、海まで行くことはまれで、ほとんどがチャンプアンで行われていたそうだ。

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☆28日:ポトン・バビ(豚の屠殺)が行われ、サテが作られた。

食事が、王家、お坊さん、その他、お世話になった方々に配られた。

もちろん、私のところには届かなかった。(残念)

夜、プトゥラガンが簡易小屋に運ばれた。

テガランタン村では、プトゥラガンを作れる人がいないため、アンドン村のプロに外注。

今後、外注することが増えていくことだろう。

獅子=Rp200万、黒い牛=Ro260万、竜=Rp310万。

獅子(シンガ=singa)2体、黒い牛(ルンブ=lembu)3体、竜(ナガ=naga)1体。

遺体は13だが、プトゥラガンは親戚が共有するため6体となった。

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☆29日:ワンティラン前に、男衆がギャンブルに興ずる場がいくつか出来ている。

夜9時、プレンボンが儀礼用建物内で奉納された。

火葬儀礼だということを忘れたかのような笑顔が見える。

途中の雨で、ガムラン隊が屋根のある小屋に移動。

雨が上がり、再演。

ジョゲッ・ブンブンに盛り上がる。

「ミスター・バリ」がいなかったのが残念だ。

深夜12時半には、プダンダを迎えて浄化の儀礼をすると聞いている。

私は明日に備えて、奉納芸能が終わると家路についた。

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30日:合同火葬儀礼・当日。

火葬場は南北に2カ所。称号を持つ階層の家族は北側。

長い長いプロセスがあり、観光客は待ちくたびれて途中で帰ってしまう。

いよいよプトゥラガンに火がつけられる。

その前にまず、記念写真。

なんだか楽しいイベントのようだ。

遺体の入っていないプトゥラガンは、あっけなく燃え落ちた。

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以上は私が見聞した一部、村人は想像できない程の作業をこなしているのだ。

火葬儀礼は、このあともゴア・ラワ寺院、ブサキ寺院、そして家寺の儀礼と続くのであった。

つくづくバリ人は、儀礼に忙しい民族だと実感する。


posted by ito-san at 17:18| Comment(2) | TrackBack(0) | テガランタン村滞在記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
テガランタンの葬儀は海亀のサテが出たりしてた記憶がある。
村人の写真の人は覚えがある。
みんな元気そうで良かった。
Posted by 加藤繁幸 at 2013年08月31日 19:18
カトちゃん
暇ができたら、テガランタン村に行ってあげてください。
皆、待ってるよ。
Posted by ito-san at 2013年08月31日 23:03
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