このところ何かと忙しくて、ブログのアップが出来ませんでした。
久しぶりのブログが、なんと、恥ずかしい話。
まあ、読んでやってください。
知人のミサトが、2ヶ月の滞在を終えて、今夜(30日)帰国する。
予定では「日本食・影武者」を最終地点にして、ウブドを離れることになっている。
いつものように、夜9時過ぎに顔を出せば良いだろう。
「影武者」に飾ってもらうつもりで準備したモビールを、ミサトにも見てもらおう。
枕元のスマホが、ピンポンと音を立てた。
フェースブックにミサトのコメントがアップされている。
「がぁん、飛行機の時間が早くなってた。8時半にウブド出発に」
(3月5日に、変更通知は届いていたようだ)
予定は大幅に変更され、影武者には夜8時までしかいないことがわかった。
のんびり構えていた私は、にわかに慌てた。
マンディは、ミサトを送ったあと部屋に戻ることにした。
エコバックに、各種荷物を詰め込み部屋を出る。
今からなら、7時に影武者に着く。
すでに、ミサトは居た。
昨夜の大テーブルは10人も集って賑やかな晩餐になったが、今夜はミサトと私だけ。
いつもまわりに誰かがいて、ゆっくり話す機会がなかったので貴重な時間となった。
8時にミサトを見送ったあと、部屋に戻った。
扉の前に立ち、鍵を出そうとスボンのお尻のポケットから財布を取り出し、指を入れる。
鍵の感触がない。
そんなバカな。
流れるような動作で、いつものように財布に入れたはず。
落とすはずもない。
何度も財布を確認したが、やはり無い。
扉の前、テラス、流木の置かれたテーブルを探したが見つからない。
リュックに引っ掛かっているかもしない、と調べた。
中身を影武者に置いて空になったエコバックは、折り畳んで持ち帰った。
どこにもない。
落としたのか。
それとも、影武者に持って行った荷物の中に紛れ込んだのか。
宿の敷地内の道すがらを、たどってみた。
バイクに乗ってから落としたとは考えられないが、取りあえず走った道順をたどって確認することにした。
影武者の駐車場までバイクを走らせたが、見つからない。
道路で落としたとすれば、見つからないだろう。
さしあたっては、大家さんに合鍵を借りることにしよう。
居候が大家に迷惑をかけるのは心苦しいと遠慮していたが、今は緊急事態。
お願いするしかないだろう。
大家さんは、合鍵を持っていなかった。
今夜見つからなかったら、明日の朝、鍵屋を呼んでくれることになった。
まさかの展開。
明朝まで、部屋に入れない。
テラスの長椅子で寝て、鍵屋が来るのを待つのか。
心細さに、胸がちょっぴりドキドキ。
部屋に入れないので、マンディが出来ない。
影武者に行くことにした。
今夜の大テーブルには、田尾さん、恭子ちゃん、女将の由美さんが居る。
影武者に置いた荷物の中身も調べた。
皆に説明しながら記憶をたどるが、鍵は財布のいつものポケットに入れた、ハズ。
気忙しく部屋を出たので、ファスナーを閉めた記憶が定かでない。
扉前の足拭きマットの上に落ちたのなら、音がしなかったかも。
恭子ちゃんの意見は「鍵は、マットの上を横滑りして、遠くに行ったのではないか」だった。
扉の下から、部屋に入っているかもしれない。
私もそんな気がしてきた。
最後の望みを託して家路につく。
見つからなければ、テラスの長椅子で寝ることになる。
この頃、夜は少し肌寒くなってきている。
千歳空港の苦い経験を思い出す。
※「新千歳空港13時間のトランジット(16)http://itosan-ubud.seesaa.net/article/431180605.html」
長椅子で寝ることになっても、ウブドなら凍え死ぬことはないだろう。
パソコンもスマホも、バッテリーが残り少ない。
いっそのこと、大家さんが起きるまで本を読んでいようか。
ワルンを営んでいる大家さんの朝は早い。
テラスで一夜を明かす覚悟はできた。
ガソリンスタンド内にあるコンビニで、夜食の飲物とお菓子を買った。
釣り銭のコインを仕舞おうと、財布を取り出す。
小銭入れに、懐かしい感触が・・・・あっ。
女将・由美さんに「鍵、あった。財布の中に」のSMSを送る。
返事は「エエ_ _ _?!? なんかもう・・・・(-_-)」だった。
こうして、テラスの長椅子で寝ることもなく、この原稿を書く時間を得ることができた。
ボケ一歩手前の健忘症老人のひと騒動でした。
2016年03月31日
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ウブド以外の土地だったら、パニックしていたと思う。