2016年05月30日

ルドラークシャの実がなる樹(62)

セノ家の裏の空き地には、ちょっとした林だ。

足を踏み入れると、落ち葉の間のあちこちから木の実が顔を出していた。

さくらんぼのように小さな枝のついた青い実は、枯れ葉の上にドット模様を作っている。

ひとつを摘まみ上げた。

Rudraksha1_1.jpg

見覚えのある実。

先日、M子さんから説明を受けた青い実だ。

チュンパカ・カレー・パーティーで、M子さんがしていたはブレスレットは、菩提樹の実で作られていた。

ネックレス、イヤリングなどのアクセサリーになって売られているらしい。

バリでは、ヒンドゥー・ダルマの高僧・プダンダが数珠として使っている。

この青い実は、ルドラクシ(Rudraksh)と呼ばれる菩提樹の実。

菩提樹と聞くと、寺院や王宮で見かけるバリのビンギン樹を思い浮かべてしまう。

ビンギン樹は、気根の生えるベンガル菩提樹で種類が違い、ルドラクシはならないようだ。


実は私は、M子さんに聞いて、さっそくルドラクシを探す旅に出たのです。

大きな樹がある寺院は、たいていがダラム寺院だ。

ダラム寺院は、死者の寺。

大樹は、火葬場に立っていることが多い。

まずは身近で、テガランタン村のダラム寺院前。

そして、お手頃なトゥブサヨ村ダラム・プリ寺院。

残念ながら、見つけることができなかった。

注意事項が、一点あります。

火葬場も寺院のエリア内。

近くには必ず、山や森や木や道の神・サダの祠(ムラジャパティ寺院=Pura Mrajapati)がある。

正装をしましょう! とは言いませんが。

ルドラクシを拾う時には、見えない神様に「ちょうだいな」と声を掛けてください。

災いが降り掛かるといけないので、くれぐれもお忘れのないように。


このあと、いくつか寺院巡りをするつもりでいた。

そんなある日。

庭の落ち葉掃除の時に、青い実を見つけた。

こんな近くに落ちてたとは。

イブに聞くと、ルドラクシなるのは、バリ語でジェニトゥリ(Genitri・インドネシア語も同じ)と呼ばれ種類の菩提樹。

コーヒーの木にはコーヒーの実がなり、椰子になる実はヤシの実がなる。

木と実に別々の名前がついているのは珍しい。

イチョウの木は別名ギンナンだが、実はギンナンと呼ばれる。

イチョウもギンナンも、漢字で書くと銀杏。

どうして、こんなメンドクサイことになっているのかな。

何はともあれ、ジェニトゥリの実はルドラクシと呼ばれる。

林には、ジェニトゥリの木が数本あった。


さっそく、ブレスレットを作ってみることにした。

青い実を剥がすのが一苦労。

私は年月が経った、すでに外皮の取れたルドラクシを集めた。

これとて、汚れを落とすのに指先を痛めながら悪戦苦闘だ。

バリでとれるのは、五面のルドラクシ。

Rudraksha2.jpg

白っぽい方が青い外皮のついていた実。茶色が濃くなるほど年月の古い実。

ルドラクシには、貫通はしていないが、小枝の先に始めから穴があいている。

ドリルを通す作業は、簡単だ。

ゴムひもを通すのも用意。

Rudraksha3_1.jpg

一作目(左)は私の、二作目は友人に送るつもり。


ネックは、外皮の除去だ。

面倒なことを避けるために、すでに外皮の取れた年代物の実を集めるつもりでいる。

私の持つルドラクシは、すべてこげ茶色になるだろう。

それを「ルドラクシ・タクス」と命名することにした。

タクスとは「バリ人魂」と理解されたい。

お世話になった人に、私の「ルドラクシ・タクス」が手渡される日々が待ちどうしい。


posted by ito-san at 18:53| 愛知 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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