2016年09月26日

バリ島物語・コミック版が出版(87)


sasouakira.jpg


漫画家・さそうあきら氏によって、名作「バリ島物語」(ヴィキイ・バウム/訳者:金窪勝郎)がコミック化された。

双葉社より2016年8月27日に、第一巻が出版。

(アパ?情報センターバリ関係・推薦本コミック・バリ島物語

コミック版を読んだあと、久しぶりに、日本語訳を読み返してみた。

バリ島民が今も変わらず、「バリ島物語」にあるようなキャラクターなのが微笑ましかった。

風習やバリ人気質の情景が事細かに織り込まれていて、読み応えがある。

(アパ?情報センターバリ関係・推薦本小説・バリ島物語


さそうあきら氏から、「ププタン・バドゥン」の口実となった、サヌール沖に難破した船の石碑があると聞いて出かけた。

オランダ軍に立ち向かう、バドゥン王家の「死の行進」をププタン・バドゥンと言う。

1904年、バドゥン王家のププタン=Puputan(死の行進)は、バリ島の歴史上で有名な話だ。

場所は、マタハリ・トゥルビッ海岸(Pantai Matahari Terbit)と呼ばれている地域だった。

ウブドから向かうと、サヌール交差点手前左手の大きな石像が入口の目印。

Pantai Matahari Terbit 石像.jpg


レンボンガン島、ペニダ島への定期船発着所の海岸より、海に向かって左手の北へ200メートルほど行ったところ。

「インナ・ウランド・バリ・ビーチ」「ル・メイヨール博物館」とは、反対方向になる。

散骨が許される海岸のかたわらに、難破船の記録とププタン・バドゥンの二つの石碑が建っていた。

Pantai Matahari Terbit 1jpg

Pantai Matahari Terbit 石碑.jpg


碑文には、こう書かれていた。

『サヌール海岸に取り残されたスリ・クマラ号。

1904年5月27日、この場所にバンジャルマシンから出航したオランダ領東インドの旗を付けた、中国商人・郭 得昌(クエン・チク・チャン)所有の貿易船スリ・クマラ号が座礁。

バドゥンの住民により略奪をこうむる。

これは906年9月20日、ププタン・バドゥンとして知られるオランダ領東インドから攻撃受ける口実となった。


もうひとつ石碑があった。

それは、こう書かれていた。

『ビーチサヌールに上陸オランダ軍

この場所は、rost van toningen率いるオランダ領東インド軍が1906年9月14日に上陸した地点。

16隻の艦隊には、大砲が搭載されていた。

軍人2312名と民間人741人のからなる3053人の遠征隊。

激戦の結果、オランダは1906年9月20日にクシマン王宮、デンパサール王宮、プムチュタン王宮を占有した。

3つの王宮の陥落は、バリ王国のすべてがオランダ領東インドの支配下に落ち着いたことを意味する。

インドネシアの独立共和国の後、地元政府は9月20日をププタン・バドゥンとして設定した。』


こんな感じで理解しました。

原文は、動画でチェックしてください。




「バリ島物語」は、110年以上も前の物語だが、今も残っているバリ人の気質と彼ら危惧している現実は今も変わっていない。

近頃、バリ人がよく口にすると似た内容の箇所があったのでメモしておいた。

『この土地を外国人に、やったり売ったりすることはできない。

彼らは我々の神々を知らないし、人間が守らねばならぬ約束をもわかっていないだろう。

寺院は破壊され、そうなれば神々は我々の島を見捨ててしまうだろう。

サトウキビだって、我々の農夫が食べ物を甘くして子供たちを喜ばせるために植えている程度を超えて、全島をサトウキビだらけにしてしまうだろう。

そしてそれを、大きな建物の中で煮つめて砂糖にするだろう。

そのため村中は、その悪臭でいっぱいになるだろう。

そして砂糖は大きな汽船にのせられ、金に換えるために運ばれる。

みっともない樹を植えて、ゴムを採取するだろう。

彼らは水田を荒廃させ、美しい椰子や果樹を切り倒して、空地を作り町を建てるだろう。』

・・・・中略・・・・

『闘鶏や祭りや音楽や踊りを楽しむ余裕を奪ってしまうだろう。

女たちは、娼妓のように胸をおおわせられ、誰ももう髪に花を挿さず、供物を寺院に持って行く者もなくらるだろう。

心からの歓びをむしり取ってしまうだろう。

そして忍耐と寛容と優雅との美しい性質をもぎとってしまい、意地の悪い、不親切な、不平に満ちた人間になってしまう。』


漫画家・さそうあきら氏のコミック版・第二巻が待ちどうしい。

コミックを読んで、バリ島に興味を持ってくれる人が増えるといいな。


posted by ito-san at 15:37| 愛知 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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