2017年06月27日

「和るん・あんかさ」20周年のプレゼント(137)

ウブドに滞在する日本人&訪れるツーリストに、

「ウブドで人気なカフェはどこですか?」と問えば、

ほとんどの人が「カフェ・アンカサ」と答えるだろう。

誰もが認める、日本人に人気のカフェ。

オープンが1997年と古いから、知名度も高い。

一号店は、サレン王宮のあるスゥエタ通りを北上した左手にあった。

現在、コンビニになっているところ。

この場で12年間ほど続けたあと、モンキーフォレスト通りに移転した。

多くの顧客を掴んでいた。

モンキーフォレスト通りに移転してから8年。

今年の4月で、トータルで20年になった。

ウブドで20年間も営業を続けるのは、至難の技だと想像する。

「カフェ・アンカサ」は今、「和るん・あんかさ」と変名して、和食中心の店になっている。

和食になったが、以前からの苦めのコーヒーは今でも飲める。

私は、ドリップてたてた苦めのコーヒーが好みだ。

ウブドで唯一、私の嗜好に合ったコーヒーが飲めるのが「和るん・あんかさ」だ。

6月24日、20周年謝恩会が催された。

あまり多くの人で溢れていたため、写真を撮ることをためらった。

だから、当日の模様は、一枚もありません。


謝恩会の一足先に、店で使ってもらうランプシェードを届けた。

8年前にモンキーフォレスト通りに移転した時にも、バナナペーパーを貼ったランプシェードを二つプレゼントしている。

この時には、私が作ったバナナペーパーを貼ったと思う。

今回も2つ、要望された。

自信はないが、コテツに頼まれたなら作らニャなるまい。

謝恩会が予定される3週間前ほどから、記憶を頼りに制作を始めた。

銅線を利用した下地の枠は完成した。

しかし、肝心のバナナペーパーが手に入らない。

バナナペーパーは、数年前から「和食・影武者」のスタッフ・クトゥト君が作っている。

私が指導して後を継いでくれた、頼りがいのある奴だ。

そんな彼が、今年3月に急死した。

今でも信じられない気持ちでいる。

手伝っていた村の友人も、もう制作できないと言う。

私がクトゥト君の家に出向いて作るのも、辛いものがある。

メイド・イン・バンリのバナナペーパーは、あきらめるしかない。

思案していたところ、テガランタンのオカちゃんことを思い出した。

そうだオカちゃんは以前、私の見よう見まねでバナナペーパーを作っていた。

忙しい彼だが、私も一緒に作業すると言えば、断らないだろう。

頼むと心良く引き受けてくれた。

今から作れば、ランプシェードに間に合うかもしれない。

クトゥト君の道具を、利用させてもらおう。

お兄さんは寂しそうだったが、承諾をしてくれた。

道具一式を、形見のような気持ちで引き取ってきた。

バナナペーパーは、20周年謝恩会の一週間前に出来上がって来た。

ギリギリで間に合いそうだ。

8年前に制作記憶を思い起こしながら作ったが、まったく形は異なったものとなってしまった。

あの時は、雲をかたどって作った。

思い出した時には、もう半ば出来上がっていた。

「和るん・あんかさ」20周年、おめでとう。

末永く繁栄することを祈っています。


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制作途中のランプシェード

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手前の2つが今回制作のランプシェード



posted by ito-san at 02:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする