ウブドの定期公演を鑑賞することが、まったくなくなった。
スマラ・ラティに関してはチョクチョク鑑賞していたが、その他の定期公演は、25年ぶりの日本一時帰国を果たす2014年以前からご無沙汰だ。
かれこれ、10年以上は見ていないだろう。
見なくなった理由は、定期公演の内容が滞在を始めた1990年から、ほとんど変っていないこと。
一番の原因は、老舗グループの30年間入れ替わらない踊り手だ。
内容と踊り手が変らないことは、リピーターにとって懐かしくて嬉しいかもしれない・・・が。
そして致命的なのは、入場料がRp7.5〜Rp10万となったことだ。
私の心細い懐具合では、死活問題の金額。
しかし、10数年ぶりに、すべての公演をチェックしてみたいとも考えている。
「アパ?情報センター」のホームページも一新したことだし、古希を迎えたことだし。
理由はともかく、このタイミングを逃しては、次いつ ”遣る気” が起こるかわからない。
問題は、鑑賞料金をどう捻出するかだ。
ガイドブックの編集者にお願いしたら、快諾がとれた。
スポンサーも見つかったことし、やるしかない。
ウブドは数カ所の会場で、毎晩9〜10の定期公演が行われている。
ということは、毎日鑑賞しても9〜10週間かかる。
これって2ヶ月は要するわけだよね。
毎日見ても10月末までかかってしまう。
全部見る気力が私にあるのか?
それが問題だ。
独断と偏見でチェックして、評価をつけようと思っている。
評価は「アパ?情報センター」ホームページの「ウブドの定期公演」に、順次反映させていく。
主眼は、ツーリストの視点で鑑賞すること。
グループの過去の実績は、関係ない。
目の前で繰り広げ得られる、パフォーマンスが100%だ。
たいていのツーリストは、再び訪れることはないだろうという思いで、鑑賞している。
自国で見る機会の少ない、バリ芸能。
バロン(聖獣)、ケチャダンスくらいは、名前を聞いたことがあるかもしれない。
ガイドブックを読んだくらいでは理解できないだろう。
開演前に手渡されたプログラムの解説に目を通すひまがないので、演目の内容を理解していない。
想像しながら鑑賞するしかない。
初めて聴く伝統楽器ガムランは、ウルサイだけ。
踊りは、どれも似たり寄ったりで、難しいテクニックはいらないように見える。
初見で、芸術性や技量を見分けることはむずかしいだろう。
一度きりのウブド滞在。
写真に残しておこうと考えるだろう。
美しい写真が撮れれば、それで満足だ。
私は、被写体としての芸能を重要視した。
8月24日から始まった定期公演鑑賞は、2週目に入っている。
途中報告をさせて頂きます。
どの会場にも、以前の倍以上の入場者数。
ツーリストが倍増しているんだね。
ウブドの人気のほどがうかがわれる。
定期公演の出演料だけで、生計が立てられるプロも現れていると聞く。
老舗グループが、同じ演目を繰り返すのは、衰退の危機感がないからなのか。
比較的新しいグループに、新作舞踊の群舞が登場している。
いくつかのグループで演目がかぶっているのは、その演目がツーリストに理解されやすいからだろう。
バロン、レゴン・ラッサム、バリス・トゥンガル、がそうだ。
1時間30分だった公演時間は、いつのまにか10分から30分短くなっている。
メンバーの足りない、グループも目立つ。
なのに、入場料が上がっているというのは、どう言うこと。
一回こっきりの観光客に対して、ぼったくっても良しと考ているのか。
ガムラン演奏は、奏者の真面目さを評価した。
真面目さとは、本気であること。真剣であること。
演奏者の足りないグループは、減点。
ケチャは、団体演技の統一性+くちガムランの歌唱力。
特に注視しているのは、踊り娘だ。
踊り娘は、若くて清楚な美しさがいい。
中年の妖艶な色っぽさはいらない。
年齢で差別するわけではないが、二重あご、上腕のたるみは、いただけない。
50歳以上は、もう老人。
老人が美しくないとは言わないが、若さはそれだけで美しい。
美しい写真が撮りたい、そんなツーリストの要望に答えて欲しい。
まだまだ、定期公演巡りは続く。
次回は、どんな独断と偏見が飛び出すやら。