7月から9月の間は、合同火葬儀礼の季節。
(火葬儀礼:http://informationcenter-apa.com/kb_kasousiki.html )
合同火葬儀礼は、一つの村で2年から6年に一度、7月から9月にかけて行われるバリのヒンドゥー教の大切な儀礼。
7月8日に行われたパダンテガル村の合同火葬儀礼(ガベン・マサル/Ngaben Masal)。
この日は、104の遺体が荼毘に付した。
プトゥラガン(patulangan=お棺)は、一斉に火がつけられるのではなく、点在する約7基を一グループに分けて、順に燃やしていった。
以前は一斉に燃やしていたが、火葬場が手狭になったため、樹木の類焼を防ぐための手段なのだろう。
プトゥラガンも完全に燃え尽きる前に、消火された。
魂は、煙に乗って天上に行くと聞いていたが、こんな中途半端な煙で大丈夫なのかと心配になる。
時代とともに、儀礼も簡略されていくのか?
燃え残ったプトゥラガンは、場外に運び出され、トラッックに乗せられ廃棄処分場に向かった。
これも時代を象徴しているようだ。
2004年のテガランタン村の合同火葬儀礼の写真をアップしました。
(写真提供:A氏)
数年の間、仮埋葬され、墓から掘り出された遺骸は、すでに骨になっていた。
遺骸を見つめる家族。
遺骸を火葬する。
埋葬する前に火葬をする村もあり、火葬儀礼当日はシンボルを燃やす。
プトゥラガンのない、素朴な儀礼。
こんな火葬儀礼も、まだ各地で残っている。