バニュワンギ市内観光は夕方からにして、まずはツーリングに出発だ。
どうせ走るなら「イジェン火口湖」の近くまで、行ってみたい。
目と鼻の先に「イジェン火口湖」が存在すると思うと、行ってみたい衝動にかられる。
一抹の期待を抱いているが、条件が揃えば登ってみようと目論んでいる。
観光案内所やツアー会社を探すが、見つからない。
「地球の歩きかた・インドネシア編」を持ってきていないのが、悔やまれる。
「Ijen=イジェン」の看板は、いたるところに目にする。
道案内の表示もある。
看板に誘導されて行くことにした。
イジェンへは、バニュワンギの中心部か国道3号線を逸れて、山側に向かう一本道。
Merapi山とRuang山の間を縫って走る道。
迷うことはないだろう。
イジェン火口湖は、ムラピ山西側のイジェン山にある。
幾つかの村を通り過ぎた。
登山道入口に近づいたのだろうか、宿を見かけるようになった。
登る時には、このあたりで宿を探そう。
すでに次回は「イジェン山」に、登るつもりになっている。
ブルーファイア見学は興味が失せたので、サンライズとイジェン火口湖を見るだけで充分だ。
道の途中で、崖崩れを起こしているところがある。
何カ所かで修復工事をしていた。
ガイドブックには、バニュワンギ市内から登山道入口まで車で1時間ほどと書いてあったと記憶する。
私の乗るバイクはオートマチックのスクター「ホンダ・スクーピー=Scooby」。
車よりは、時間が掛かるだろう。
すでに1時間は走っている。
登山道入口が見つからなかったとしても、1時間半走れば、高原のホテル「イジェン・リゾート&ヴィラス」に到着するはずだ。
ホテルで一服しよう。
昼3時を過ぎると森は深くなり、山間の道は左右から樹木が覆いかぶさってくる。
薄く霧が立ち込め、肌寒い。
帰路を考えると、この先に進むのは危険だ。
まさかとは思うが、山中の追い剥ぎも怖い。
進むのを諦め、引き返すことにした。
イジェン山のサンライズ・トレッキングは、準備を整えてチャレンジすることにしよう。
ホテルに帰る前に、バイクで街を流した。
シンガラジャと同じ規模の街を、想像して貰えばいいだろう。
と言っても、シンガラジャがどんな規模かわからないか?
カラフルな風景が、視界に入った。
それは、小さな川の両岸に施された彩色だった。
橋から見えるバラックが、ペイントされている。
川沿いにウッドデッキが張り巡らされ、回遊できるようになっていた。
スラム街に、こんな施している国が増えていると聞いている。
見られては困るものに蓋をしよう、という政策。
生活している人々は、どんな気持ちなんだろう。
ここから、ホテルは近かった。
一方通行が多くて、何度も同じ道を通っている。
大きなマスジット(モスク)がランドマークになっていて、ホテルを探すのは容易だった。
ホテルに帰ってスマートホンを見ると、
フェイスブックに、10日早朝の地震について知人がコメントしていた。
震源地は、東部ジャワ島。
バニワンギの北方で、意外と近いところだった。
街を徘徊したところでは、地震の被害は見当たらなかった。
夕食は歩いて行ける「レストラン」にした。
バイクで流した時に見つけておいた、今風のレストラン。
何を食べたか覚えていないが、コーヒーは美味しかった。
もう一泊して、バリに戻ることにした。
明日は1日、バニュワンギ市内観光と町歩きだ。
★続く