2019年06月13日

べべ(Bebek・アヒル)の行列にアクシデント(312)

バナナのことはインドネシア語で、Pisang。

ジャワ語では、Gedang。

スンダ語では、Cau。

このジャワ語のGedangが、スンダ語ではパパイヤのことになるらしい。

そんな言葉がたくさんようだ。

いやはやまったく、紛らわしい。

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《 珍しい双子のピサン 》

聞かなきゃよいものを好奇心が旺盛な私は、つい訊ねてしまう。

共同体に馴染むには、その地域の言葉を覚えるのが有効的だという考えはバリで習得した。

片言でも一生懸命、その地方の言葉を覚えようとする外国人に対して、親しみを覚えるのは当たり前。

ボロブドゥール地域はジャワ語。

インドネシア語も小学生低学年レベルなのに、ジャワ語を覚えるのは至難の技。

しかし、仲間意識を芽生えさせるのは、片言でもいいからジャワ語を覚えたい。



「Kafe Mpat」滞在中に、月曜日が3回あった。

月曜日恒例の早朝散歩、すべてに連れて行ってもらった。

毎回コースは異なり、朝陽を浴びたり、道端に咲く野花を愛でた。

あぜ道トレッキングだが、時には道無き道や小川上りをするハプニングもある。

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20羽ほどのべべ(Bebek・アヒル)の群団を引き連れる老人が、我々の前を行く。

バリ語でべべは、イティ(Itik)。

老人は細い竹の棒を左右に振りながらべべを誘導する。

この風景はバリの風物誌でもあり、私にとっては珍しくはない。

かつてバリでは、日本人団体客をべべと呼んでいた。

引率者の小旗に続く、従順な団体客の風景を揶揄した言葉だ。

前方から10羽ほどの小さな群団が、やはり年老いた男性のべべ使いに追い立てられるように進んで来る。

行列がすれ違う風景は、バリでも見たことがなかった。

両群団は道の左右に分かれて、行列を乱すことなくすれ違った。

なるほど、よく飼い慣らされている。

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しばらく進むと、もう一団が現れた。

30羽ほどの大群を2人の若者が、連れている。

今度も道の左右に分かれて素直にすれ違うだろうと思ったが、そうではなかった。

両群団は遭遇すると同時に、入り乱れ、混乱が始まった。

ベーベーとかしましい。

私には、他部族との交流を楽しんでいる風情に思える。

老人と若者のべべ使いが、混乱を鎮めるためにべべを引き離す。

何事もなかったように、若者たちの行列は進み始めた。

取り残された老人のべべが、明らか半減している。

老人は、若者たちのべべを振り返った。

若者たちのべべに、老人のべべが混じっている。

べべには、持ち主の目印がついている。

若者たちは、何事もなかったように行列を追い立てて行く。

老人は、自分のべべを取り戻そうと若者たちの行列を追いかける。

列は乱れ、道いっぱいに広がった。

若者たちは、まったく協力しない。

メスのべべに、オスのべべがついて行ってしまう。

これはオスの本能なのか?

積極的なのは良いが、立場もわきまえないとね。

老人は、無事取り戻すことができたようだ。

こんな風にして、べべが盗まれることがあるのだそうだ。

のんびりとした早朝の散策で、こんなアクシデントにも遭遇する。

そんなすべてが、新鮮なカルチャーショックでもあった。

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(写真提供:Nubogana Badaさん)


次回は、メニューにケロール(モリンガ)料理のあるワルンを紹介したいと思います。

お楽しみに!


posted by ito-san at 16:29| Comment(2) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする