カチカチカチ
どこからともなく聞こえてくる音。
懐かしさを感じる、球を打つ音だ。
朝、下宿でも聞こえた。
窓から覗くと、長男の息子が手にしている物から音がしていた。
それは、私が20代の頃、アメリカン・クラッカーと呼ばれて日本で流行したもだ。
バリでは、昨年(2022年)の初頭から流行っているという。
20年前に流行った時のことが「ウブドのニュース」に掲載されていた。
「2003年1月20日:ケテケテ大流行!!」
ひと月ほど前には、それほど耳につかなかった拍子木を連打しているような音が、このところウブドの至る所で聞こえる。
正体は、長さ40センチのヒモの両端に直径4センチのプラスチック玉が一つずつついたオモチャだ。
音は、ヒモの中央にあるプラスチック・リンクを持って上下に振り玉を当てて出す。
ケテケテと音がするからか、Mainan ketek-ketekと呼ばれている。
日本ではアメリカン・クラッカーと呼ばれて1970年代に流行した。
ブーメランのように獲物に投げ、巻き付けて捕らえる、アメリカ・インディアンの狩猟道具だったと聞いている。
ウブドには道売りの行商がはじめ持ち込んだようだが、今では雑貨屋にも出回っている。
オダラン(寺院祭礼)の露店でも売っていてガムランの音に混じってケテケテの音が聞こえる。
いつまで続くか、ケテケテ大流行。
今回は、ラトラト(LATO LATO)と呼ばれているようだ。
命名の理由は、わからない。
流行は10年周期、20年周期に巡ってくるという定説通りだ。
プラスチック玉が直径3センチと一回り小さくなっていた。(大きい物もあるのかも知れない)
小さくなって、紐も短いからか、以前に比べて音が小さい。
20年来の在庫処分だと勘ぐっていたが、どうやら違っていたようだ。
リピーターの友人から、ジョクジャカルタのお土産、ということでいただいたラトラト。
できるようになったら「TikTokにアップして!」とのミッションを与えられた。
「このタイプは新しいね!」と感動しながら受け取ってしまった。
「昔取った杵柄」と、やってみたができなかった。
横でやってみたら、大成功。
TikTokは、ハードルが高いので、フェイスブックとツイッターで報告した。
ミッションを終了!
ネットでググってみたら、日本では何年も前から【昭和なオモチャ】で通信販売していた。
レトロな包装なので、写真保存することにした。