ウブドを徘徊していると、どこからともなく清んだ音が聴こえてくることがある。
清んだ音の正体は「GUNTA=グンタ」と呼ばれる鈴。
グンタは、聖職者であるプダンダとプマンクがマントラとともに、バリ人の信仰するヒンドゥー・ダルマの儀礼で使用する。
リ〜ン リ〜ン! 澄んだ音色が聞こえると、今、お祈りをしているところだろうと想像できる。
寺院祭礼のお祈りの場に立ち会うと、瞑想的なグンタの音に心が洗われるのを感じる。
境内を長く響き渡る、鈴の音が好きです。
少し、グンタについて説明します。
グンタは、神の武器(神器)一つです。
方位はカンギン(東)、神はイスワラ神、・色は白、音はサンになります。
◼️五元論・パンチョ デワォ=Panca Dewa(グンタ「5」、デワォ「神」)
ヒンドウーの教義では、東西南北とその中心という5つの方位が、それぞれの方位に対応する神、神の武器(神器)、色、音、聖数などと結びついた形で、宇宙の秩序原理をなすという考え方がある。
◼️五元論・ナワォ サンゴ=Nawa Sangga
パンチョ・デワォに北東、南西を含めた九元論
◼️十一元論・九元論に上と下の方位を合わせる
ヒンドゥーではもっとも高次の秩序原理。
ブサキ寺院で行われる100年に一度のエコダソ・ルドロ=Eka Desa Rudoraに見られる。
説明が長くなりましたが、それでは本題であります神器グンタを求めてて俳諧の巻。
今回は、グンタを購入したいという、シンギングボール奏者の友人のお供です。
私も興味があったので、喜んで同行した。
クルンクン県スマラプラ市にパンデ(鍛冶屋)階層が多く住む村がある。
Pudak通りの沿道に小さな看板が出ている。
ウブドからバイクで40分ほどで、到着。
看板が出ている家を、軒並みというか、片っ端から訪問する。
グンタを扱うのはほとんどが家内工業で、バリ人のお宅訪問というスタイルだ。
屋敷内にショーケースを置いて、販売している。
ショーケースには、グンタ以外の神具も並べられていた。
グンタは、クニンガン=Kuningan(真鍮)製で大きさはマチマチで、鈴の直径によって音色が違う。
直径が大きくなるほど、低音になる。
友人は、一つ一つの音色を丁寧に聞いている。
グンタを使ったヨガや瞑想を企画して、選別も真剣だ。
私的には、長く響き渡る音が好みのようだ。
説明はこのくらいにして、あとは動画でご覧ください。