私が日本に一時帰国している間に、パチュン家に建築中の建物が完成していた。
一戸建ての借家だ。
工事期間は約6ヶ月。
これは、ウブドにしては早い仕上がりだ。
予算は大幅にオーバーしたが、パチュン君の希望は叶ったようだ。
家族も総動員して仕上げたパチュン家の苦労の賜物。
借り手の心配をしていたが、運よく、私の知人が借りてくれることになった。
私より一日遅れの6月19日に、新居の住人になるヒロさんが名古屋からやってきた。
この日から、ヒロさんのテガランタン長期滞在が始まる。
本名は、藤井洋(ひろし)。
私の周りにひろし君は多い。
年齢は58才
岐阜県土岐市出身。
今年2月に早期退職した、リタイヤ組だ。
年内は失業保険のために職安に通わなければならないので行ったり来たりだが、それが終了すれば来年からは本格的滞在に入る。
男手ひとりで、2人の娘を健やかに育てた話が、彼の自慢のネタ。
私から見れば、子離れできないお父さんだが、これも愛情表現のひとつだろう。
社会人として独立している娘たちにとっても、嬉しいことかも。
長女とは、毎日メール交換をしている。
子供に対する接し方が、私とはかなり違う。
私なんかは、数年のスパンでしか息子と連絡を取っていない。
ヒロさんにしてみれば、娘たちの行く末を考えながらの海外移住計画だろう。
「おとうさん頑張って!」娘たちからのエールが聞こえるようだ。
「おとうさんも頑張っているよ」私が答えておいた。
そうそう、ヒロさんが一緒に住んでくれる女性募集だって。
「娘も巣立ったことだし、再婚も考えている」と言っています。
趣味人のヒロさんは、日本ではスズキのバイク、サベージを乗り回し、天気が良い日にはアルファロメオ・スパイダーのルーフをオープンにして遠出する。
さて、ウブドは何をしようか。
芸能、宗教、慣習に興味を持つのも良い。
バリ人ウオッチングも楽しいよ。
ゆっくり考えてください。
私としては、パチュン家の家族と仲良くやってくれることが嬉しいです。
末永くヒロさんが住んでくれれば、パチュン家の家計も安泰というものだ。
そして、病気や事故のない健康な生活を送ってください。
よろしくヒロさん。
ウブドにリタイヤ組が住みはじめたのは、2000年初頭からかな。
私が滞在し始めた頃(1990年)の長期滞在者は、芸能や宗教・習慣に興味を持っている人が多かったと思う。
バリ人に惚れて結婚する日本が増えたのは、1996年頃からだったかな。
2011年からは、原発避難組の移住者が目立って増えた。
物価が安くて安全だというのが、大きな移住理由になっている。
サクセスストーリの実現に、起業家もやってくるようになった。
ウブドの長期滞在者が多様化してきた。
毎回、同じ言葉になってしまうが「ウブドがウブドらしく発展することを願う」。
2014年07月11日
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