2014年09月18日

パチュン家・屋敷寺の祭礼(86)

17日は、パチュン家の屋敷寺の祭礼日だった。

今年は、2月にもあったので2度目になる。

私が滞在始めてからは、3度目だ。

4度目は、立ち会えないかもしれない。

理由は、そのうちに発表します。


何度も言うが、バリは独特の伝統的暦「ウク暦」に従って祝う。

1年を30週×7日の210日で数える暦だ。

そんなわけで西暦のカレンダー内では、210日ごとに巡って来るウク暦の祭礼日が2度行われることもある。

パチュン家オダラン.jpg

数週間前から、パチュン家のイブは祭礼の供物作りで忙しそうだった。

女手がないので、夜遅くまで、ひとり黙々と手を動かしていた。

数日前からは、近所のイブイブたちが供物作りを手伝いに来ていた。

私のテラスの前で、賑やかな嬌声が続いた。

バリ語は理解できないが、会話は楽しそうだった。

ibuibu.jpg

今回の祭礼は、渓谷に建てられた「ルアック・ウブド・ヴィラ」のスパ工事が終わったので、普段より供物が多いとのこと。

供える場所も屋敷寺以外に、門内、中央、南西の祠、台所前と4カ所も加わった。

工事はケガ人も出ず、無事終了したようだ。

ムチャル(地霊をおさめる儀礼)に使われた「トゥトゥアン」と呼ばれる祠が、渓谷に飛び込むという不吉な事件が起きたので心配していた。

思い起こせば、今年4月から始まった工事。

渓谷沿いの樹木がチェーンソーで倒された。

朝日、夕日、熱い陽射しに照らされる豊富な緑が姿を消した時は、ちょっぴり寂しかった。

pacung-tree.jpg

8月に1ヶ月、イスラム教徒の断食祭休日を挟んで完成した。

職人のほとんどが、ジャワ島から出稼ぎに来ているイスラム教徒だ。

工事期間中、パチュン家の庭は作業員の通行路となった。

一部は資材置き場に。

私の住む家屋の横は、コンクリート・ミキサーの作業場となった。

コンクリート・ミキサーが砂利を撹拌(かくはん)する音は、耳障りな雑音だった。

( “撹拌” に読みがなつけてゴメンなさい。私のように読めない人もいるかも、と思って)

工事が終了した今は、昔の静かなパチュン家に戻っている。

パチュン家オダラン1.jpg
パチュン家オダラン2.jpg
パチュン家オダラン3.jpg

この日は、ウク暦の第二十八週・KELAWUのRABU (BUDA) WAGEは、Upacara Rambut Sedana(ランブット・スダナ)の祭礼日でもある。

お金に感謝をする日です。

商売を営んでいる人は、市場の寺院・ムランティン(Pr.Melanting)にお参りに行く。

あちらこちらで正装姿のバリ人を見かけたのは、祭礼日だったからです。


ツーリストの私はお参りもせず、テラスの大テーブルでラワールの昼食をいただいて大満足。

伐採を免れた樹木から、セミの声が聴こえてくる。

陽射しの熱い午後です。

posted by ito-san at 16:31| Comment(2) | TrackBack(0) | テガランタン村滞在記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今は木が切られて工事の騒音がして、塀ができた、25年いちばんステキなバリを過ごされたことを羨ましく思います。それだけではない計り知れない想いがおありでしょうけれど。。
           
今あえてご自分を「ツーリスト」と呼ばれたのです ね。 
Posted by mirumama at 2014年09月20日 00:10
スタンスは、いつも長期滞在者。根無し草体質は変わりません。日本国籍なので、他の国ではすべてツーリスト気分で生活しています。
Posted by ito-san at 2014年09月23日 17:00
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