17日は、パチュン家の屋敷寺の祭礼日だった。
今年は、2月にもあったので2度目になる。
私が滞在始めてからは、3度目だ。
4度目は、立ち会えないかもしれない。
理由は、そのうちに発表します。
何度も言うが、バリは独特の伝統的暦「ウク暦」に従って祝う。
1年を30週×7日の210日で数える暦だ。
そんなわけで西暦のカレンダー内では、210日ごとに巡って来るウク暦の祭礼日が2度行われることもある。
数週間前から、パチュン家のイブは祭礼の供物作りで忙しそうだった。
女手がないので、夜遅くまで、ひとり黙々と手を動かしていた。
数日前からは、近所のイブイブたちが供物作りを手伝いに来ていた。
私のテラスの前で、賑やかな嬌声が続いた。
バリ語は理解できないが、会話は楽しそうだった。
今回の祭礼は、渓谷に建てられた「ルアック・ウブド・ヴィラ」のスパ工事が終わったので、普段より供物が多いとのこと。
供える場所も屋敷寺以外に、門内、中央、南西の祠、台所前と4カ所も加わった。
工事はケガ人も出ず、無事終了したようだ。
ムチャル(地霊をおさめる儀礼)に使われた「トゥトゥアン」と呼ばれる祠が、渓谷に飛び込むという不吉な事件が起きたので心配していた。
思い起こせば、今年4月から始まった工事。
渓谷沿いの樹木がチェーンソーで倒された。
朝日、夕日、熱い陽射しに照らされる豊富な緑が姿を消した時は、ちょっぴり寂しかった。
8月に1ヶ月、イスラム教徒の断食祭休日を挟んで完成した。
職人のほとんどが、ジャワ島から出稼ぎに来ているイスラム教徒だ。
工事期間中、パチュン家の庭は作業員の通行路となった。
一部は資材置き場に。
私の住む家屋の横は、コンクリート・ミキサーの作業場となった。
コンクリート・ミキサーが砂利を撹拌(かくはん)する音は、耳障りな雑音だった。
( “撹拌” に読みがなつけてゴメンなさい。私のように読めない人もいるかも、と思って)
工事が終了した今は、昔の静かなパチュン家に戻っている。
この日は、ウク暦の第二十八週・KELAWUのRABU (BUDA) WAGEは、Upacara Rambut Sedana(ランブット・スダナ)の祭礼日でもある。
お金に感謝をする日です。
商売を営んでいる人は、市場の寺院・ムランティン(Pr.Melanting)にお参りに行く。
あちらこちらで正装姿のバリ人を見かけたのは、祭礼日だったからです。
ツーリストの私はお参りもせず、テラスの大テーブルでラワールの昼食をいただいて大満足。
伐採を免れた樹木から、セミの声が聴こえてくる。
陽射しの熱い午後です。
2014年09月18日
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今あえてご自分を「ツーリスト」と呼ばれたのです ね。