4月25日(土曜日)
24日の続きです。
子供たちと一緒に、習字が始まった。
硯(すずり)で墨をするのは、私の仕事。
子供たちは日本の筆を使い、 形に捕われない自由な発想で描いていた。
墨をするのに、大忙しの私です。
ジュンペイさんが、子供たち名前をカタカナで書いてあげていた。
みんな大喜びだ。
私は「門手根黒」と、モンテネグロの当て字を書いた。
ローランド君が、その紙をどこかへ持っていった。
え! もしかして展示するの?
そうなら、ちゃんと書けばよかった。
意味のある文字はなかったのか。
これ以上は、巧く書けないし、気の利いた文字は浮かばなかっただろうが、反省している。
続いて、紙作り。
昨日、準備したマテリアルを煮込み、洗い、叩いて、そして洗う。
煮込みは、ボランティア・メンバーの台所を借りた。
2時間は煮込みたいところだが、一般家庭の台所を占領するのが気が引けて1時間で切り上げた。
苛性ソーダが入っているので、他人に任せるのは危険だろうと、初回は手本として私が洗うことにした。
洗い終わったマテリアルを持って、「CHICHAN」事務所に移動。
叩き潰す道具も十分な物ではなかった。
煮込み&叩き作業の完成度は50%。
これでは、私の欲する紙にはならない。
しかし、それは私が満足しないだけのこと。
出来上がった紙は、それぞれに個性のある完成品となる。
繊維だけになった、プラタナ(料理用バナナ)の茎を、ネットの張られた枠の中に入れる。
枠は、ローランド君とアナさんが持っていたのを借りた。
彼らは、個々でリサイクルペーパーを作っていた。
大きさがまちまちの小さな枠。
初心者が作るには、小さい方が良いだろう。
チャポチャポ、掌で繊維を叩くようにして、枠いっぱいに広げていく。
大人も子供も一緒になって、チャポチャポ。
水遊びは、世界共通、誰でも楽しいものだ。
みんな、始めての経験だ。
チャポチャポとやっているだけで、果たして紙になるのか?
クエッション・マークが浮かぶのも無理はない。
私だって、最初は疑問符のオンパレードだった。
注意事項は「繊維の固まりや薄すぎてアナになってしまわないように」だけ。
十数個の枠に、マテリアルがおさまって作業は終了。
あとは、乾くのを待つだけだ。
早く手にしたくて、生乾きで枠から外してしまう。
生乾きで外すとシワになる。
ドライヤーを持ち出して来た。
よほど、早く見たいのだろう。
太陽に透かすと繊維のシルエットが美しい。
不思議・不思議。
なぜ、なぜ、なぜそうなるの。
自分で作った紙。
みんなの顔に笑顔が浮かぶ。
大人たちは出来上がった紙を手の手に、「こんな使い方ができるね」などと、今後の展開を考え始めている。
良い利用法が見つかるといいね。
利益が出れば、リサイクル運動財団「CHICHAN」の運動資金にでもすればいい。
お役に立てれば、それで私は満足。
ボランティア・メンバーから、「ランプ作りに挑戦したい」との声があがる。
それでは、次回は、ランプを作ることにしましょうか。
2015年06月01日
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伊藤さんらしく過ごしていて、うれしいです。
そんな暮らしが、伊藤さんにはあっていると思います。
バリにもいてほしいけど、コロンビアのその場所は伊藤さんに似合ってます。
ばぐーす!
燃焼期に入ったようで、心身ともに燃えています。