ウブドの道路には、変則十字路、T字路、S字カーブが多い。
何故だろうか?
それは、バリ人の風俗習慣に関係する。
彼らは、悪霊は真っすぐにしか進めなくて行き止りがあると右往左往する、と考えている。
だから辻には、必ず、悪霊を鎮めるため祠が建っている。
深夜、辻々に、犬がたむろするのは、そこに何らかの霊的パワーがあるからだろう。
屋敷の門をくぐってすぐ正面にある、背の低い壁も悪霊除けだ。
悪霊除けの低い壁は、アリン・アリン(=aling_aling)と呼ばれる(丁寧語も普通語も同じ)。
各家々で、工夫を凝らして作られている。
作られていない家もあるようなので、必須ではないようだ。
壁にぶつかって、引き返す悪霊も罪がない。
悪霊がはびこっていると考えるところがバリらしい。
沖縄にも、そんな魔除けの壁があると聞いている。
インドネシア語の「チャンプール」は、沖縄の「チャンプル」と同義語らしい。
もしかして、ルーツが同じかも。
バリ人の住む地域の道路は、ほとんどが変則十字路、T字路、S字カーブの構造になっている。
村々では、村はずれの結界だと思われる場所がそうなっている。
たいてい、そこには寺院がある。
交通量の少ない時代には、自動車&バイクのスピード緩和に役立っていた。
年々交通量は増え、道幅が狭いため交通渋滞を頻繁におこしているのが現状だ。
と言って、道を拡張してバリのユニークな風習が途切れるのは問題だ。
ウブドは、この村規模のまま発展させたい。
『 流入車両の規制と駐車場の完備 』
これしか、問題解決の方法はないのだろうか?
2016年09月16日
この記事へのコメント
官、民の私心を捨てて、公共交通普及させるしかないと思います。
Posted by at 2016年09月18日 11:29
同感です。
Posted by ito-san at 2016年09月22日 14:42
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