2017年07月08日

ピンジャカンの長閑な響き(139)

バリ島の風物詩「ピンジャカン=pinjakan」。

えっ、そんなの聞いたことがない!

と言う、人もいるでしょう。

ピンジャカンは地方によって、ピンジャガン(pjnjagan)、ピンダカン(pindakan)などと呼び名が異なる。

呼び方が様々だって、知らないものを知らないですよね。

見かけたこと、ないですか?

「どこで?」

「田んぼで。それともお店で売っているのを」

無風だと、ダメですが。

微風だと、カタカタ。

強風だと、ウルサイほど、バタバタと鳴る。

田んぼに稲穂が実り出すと、鳥が集まって来る。

ピンジャガンは、そんな鳥を追う道具の一つです。


先日、ニュークニン村の寺院横を抜けて、裏手に廻った。

予想した通り、田園が広がっていた。

あいにく、稲刈りが終わったばかりの風景だった。

バリ島と言えば、田園風景の美しい観光地のイメージがある。

沿道が、ほとんど店舗や住宅で埋め尽くされたウブドで、田んぼの風景を見つけることが難しくなった。

しかし、一歩裏に廻れば、まだまだ田んぼは残っている。

カタカタと鳴り響く音に誘われて、畦道を進んだ。

ピンジャガンが、姿の見えない鳥を追い立てていた。

二枚羽のかざくるまが風を受け、心棒の鎚が、取り付けられた空き缶を叩いて音を出している。



私は空き缶のピンジャガンじゃなくて、竹筒を叩くピンジャガンの方が、音色に風情があって好きだ。

農家の人にとっては、風情を楽しむより鳥追いが使命だろうが。


2週間ほど前に、動画をフェースブックにアップした。

その時、たくさんのコメントが寄せられた。

◎私も竹筒が良いです。

部屋の隣の田んぼに4本、これがあって、風が吹いたら夜中に鳴るんですよ。

かなり寝れなですよ。

(でもね、アルミ素材の部分が徐々に飛ばされていったんです。今は、竹組だけ残ってて竹のカラカラって音しかしないんです。だから爆睡)

◎昔々、知人が日本に持ち帰ってマンションのテラスに付けたら凄い音がして、近隣からクレームがきたそうです。

農夫が牛を追っている、小さなピンジャカンだったのに。

◎これで鳥寄ってこないんすか?笑

◎映画のワンシーンを見てるような映像で、見入ってしまった。

そして、素朴だけど空き缶なのに、印象に残る自然のリズム。

日本で見てると空き缶ですら乾いた感じの風情ある音に聞こえますね〜♡

◎私もこれを買ってベランダにつけました。

が、風が強い日は…ここだけ異国かと思う様な不思議な音に聞こえました。

母親にうるさい〜って言われました(^^ゞ

さわさわ風が吹いてる時は良いのですが・・・私は好きですけどね!

旅行者の時に買って持ち帰り、その後も壊れてはまた探して買い、そしてまた、、と在住するようになった今も、壊れると買ってきてね、と実家から要望があります。


コメントにあるように、皆が見知っているのは、竹筒を叩くピンジャガン。

さっそく、そのピンジャガンの写真を撮ってきました。

@スバリ村

pinjagan@Sebali1.jpg

2本の竹筒を叩くピンジャガン。

ククル(=クルクル)と呼ぶ場合もあるようだ。

pinjagan@Sebali2.jpg


皆様ご存知の、土産物のもなっているピンジャガン。

牛と農夫の動きがユーモラスです。


空き缶&竹筒のピンジャカン。

これ、バリ島の風物詩

どちらの音が風情があるか、聞き比べてみてください。




posted by ito-san at 20:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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