2017年09月28日

一日一膳 & 一日一善(153)

「イチニチ、イチゼン」

そう、食事は一日に一回だけ。

チャウチャウ。

確かに、お腹がグーとなるまで食べないから、夕食一回だけという日が多い。

できれば、食事は一日一回だけを目標としている。

違う違う。

私が心掛けているのは、一日に一回、必ず、良い行いをすること。

「一日一善」ですよ。

まあ聞いてください。

月誕生日の9月25日は、二善もあったんです。

それも向こうから飛び込んで来るという、幸運な状況で。


一善目は、日中に。

マネーチェンジの店の前で。

毎週月曜日は、本日のレートをアパ?ホームページの掲示板にアップしている。

レートをカメラに収め、バイクにまたがったところで声を掛けられた。

「ヘルプ・ミー」の小さな声が聞こえる。

目の前に、カップルの乗るバイクがあった。

私が乗っていると同じ車種のバイクだ。

運転する男性が心細そうに、バイクが動かないことをジェスチャーで伝えてくる。

どちらかと言うと、メカニックは得意でない。

初歩的なミスなら、私でもなんとかなるかもしれないと、カップルのバイクに近寄る。

セルが始動できないようだ。

私は一度自分のバイクに戻って、セルの位置を確認する。

私でなんともならない場合は、近くのバリ人に頼むか、修理屋を教えればいいだろう。

カップルがバイクを降りたので、かわって私が座る。

セルは、ウンともスンとも言わない。

オートマチックのバイクは、スタンドを立てるとエンジンが自動的に止まるセフティになっている。

スタンドは、起こしてあった。

私の思い当たる、残る手段はキックでエンジンをかけること。

これでダメなら、バッテリー&プラグをチェックしてみよう。

一発でかかった。

カップルが笑顔になった。

原因は、バッテーリの充電不足だろう。

レンタ・バイク屋に相談するようにと伝えて、その場をあとにした。


二善目は、夜のこと。

ジュンジュンガン村のケチャを鑑賞に行った。

公演が始まってしばらくして、2人の欧米人ツーリストが私に近づいて来た。

手にガイドブックを持っているところをみると、何か質問があるのだろう。

観光についてなら得意分野。

2人ともチャーミングな女性だ。

声をかけたのは、黒ずくめでボディラインの美しい彼女だった。

「トイレは、どこですか?」

おっとっと!

予想もしなかった言葉に、ちょっと困惑。

私の座っている場所が観客用の椅子でなく、公演看板のあしもとのコンクリートに腰掛けていたので関係者だと勘違いしたのだろう。

トイレのありかは、私も知らない。

寺院に、トイレがないことも多い。

英語の話せない私に、そんな説明はできない。

私は立ち上がって、彼女達を村人数人が腰をおろしている集会場に誘導した。

集会場にいた婦人のひとりに、トイレの場所を聞いた。

「あちらです」と掌を、寺院の右方向に示した。

婦人に声を掛けたことが正解だと、瞬時に思った。

「できれば、案内してくれないか?」

男性なら、彼女達がためらって、案内を願えないところだ。

婦人は心良く、引き受けてくれた。

こんな程度の善行だったが、私にしてはよくやった方だ。

kegemusha .jpg
写真は、初代「影武者」です


ケチャ鑑賞を終え「和食・影武者」へ。

女将・由美さん、今夜の賄い定食は、新鮮な刺身。

格別に美味しかった。


posted by ito-san at 16:25| Comment(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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