外皮に、マッターホルンような鋭角のトゲ(ドゥリ=duri)が覆っている外見からつけられた名前のようだ。
もちろん知ってますよね。
匂い臭いと敬遠されているあれですよ。
あんなに美味しいのに、臭いからとしいたげられている果物だ。
でも、「果物の王様」とも言われている。
美味しいと言う人と、まずいと言う人とに分かれる。
臭いと言う人と、別に臭くないですよと、言う人に分かれる。
私は、美味しいと思うし、確かに匂いは強烈だが、臭いとは思わない。
イブに、ドリアンと言っても通じない時があった。
辞書でスペリングを調べて見ると「durian」と書かれてある。
英語もスペルは、durian。
もしかすると、発音は「ドゥリアン」ではないだろうか?
次に「ドゥリアン」と発音したら通じた。
それから私は、ドゥリアンと発音するようにしている。
蛇足だが、フランス語でドゥリアン=de rienと発音すると「You're welcome」と言う意味になるようだ。

外皮は、若いうちは灰緑色で、熟すにつれ赤茶色が強くなってくる。
大きさは1sくらいの物から、大きい物だと大人の頭ほどになる。
我が家の庭で採れるドゥリアンは、小ぶりだ。
スーパーマーケットでは、Rp25,000〜Rp50,000-で売っていると聞いた。
私は、無料で頂ける。
ドゥリアンは雨季に入ると旬になると聞いていて、そう信じていた。
バリの雨季は、11月〜4月。
11月に入っても、ドゥリアンの姿を見ない。
昨年もそうだった。
異常気象で、旬の時期が変わったのか。
2月の後半になって、我が家のドゥリアンが落ちはじめた。
もしかすると、シーズンは、この時期かもしれないと考えた。
ネットを検索してみたらちょっと、バリ島産ドリアンのシーズンは雨季の終わり頃と書かれてある。
ず〜と思い違いをしていたようだ。
落ちてくるドゥリアンは、すでに熟していて美味しい。
美味しさの見分け方はわからないので、今回は、ドゥリアンの割り方を勉強した。
床に叩きつけたり、足で踏んづけても割れるが、それでは大人気ない。
自前の斧を使いました。
写真で見ての通り、ドゥリの密集している箇所がある。

小さめのドゥリが密集しているところに斧をいれると、簡単に割れた。

いくつかの房に分かれていて、薄皮に包まれたクリーム色果肉が入っている。

一箇所割れれば、あとは、簡単に裂ける。
果肉を掴むと、形がくずれるほど柔らかい。
種をおおっている果肉にカブリつく。
生クリームのような柔らかい食感。
うまく表現できませんので、ゴメンなさい。
種を、なめるようにして食べる。
指についた果肉もシャブる。
食べだしたら、やめられない止まらない。
一房まるまる食べられるほどの好物だ。
匂いは、裂いた外皮の房に水を入れて飲むと消えると聞いている。
確かに匂いは消えるようだが、私はそんな無粋なことはしない。
私は、匂いも含めて好物だから。
種は蒸すと、栗のような味になって食べられる。
以前、バリ人の知人が「バリの栗です」と持ってきてくれたのがドゥリアンの種だった。
それ以来、食べていない。
バイクで走っていると、ドゥリアンの独特な匂いが漂ってくる。
街道に、たくさんの出店が並ぶ。
これも南国の風物詩。
ドゥリアンのシーズンは、4月まで続く。
あなたも一度、騙されたと思ってチャレンジしてみてください。
私は日々、ドゥリアンが落ちてくるのを待っている。