2018年07月15日

この頃の合同火葬儀礼(210)

7月から9月の間は、合同火葬儀礼の季節。

(火葬儀礼:http://informationcenter-apa.com/kb_kasousiki.html

合同火葬儀礼は、一つの村で2年から6年に一度、7月から9月にかけて行われるバリのヒンドゥー教の大切な儀礼。


7月8日に行われたパダンテガル村の合同火葬儀礼(ガベン・マサル/Ngaben Masal)。

NgabenMasal1.jpg

この日は、104の遺体が荼毘に付した。

プトゥラガン(patulangan=お棺)は、一斉に火がつけられるのではなく、点在する約7基を一グループに分けて、順に燃やしていった。

以前は一斉に燃やしていたが、火葬場が手狭になったため、樹木の類焼を防ぐための手段なのだろう。

プトゥラガンも完全に燃え尽きる前に、消火された。

魂は、煙に乗って天上に行くと聞いていたが、こんな中途半端な煙で大丈夫なのかと心配になる。

時代とともに、儀礼も簡略されていくのか?


NgabenMasal2.jpg

NgabenMasal3.jpg

燃え残ったプトゥラガンは、場外に運び出され、トラッックに乗せられ廃棄処分場に向かった。

これも時代を象徴しているようだ。




2004年のテガランタン村の合同火葬儀礼の写真をアップしました。

(写真提供:A氏)

NgabenMasal(A1).jpg

数年の間、仮埋葬され、墓から掘り出された遺骸は、すでに骨になっていた。

遺骸を見つめる家族。

NgabenMasal(A2).jpg

遺骸を火葬する。

埋葬する前に火葬をする村もあり、火葬儀礼当日はシンボルを燃やす。

プトゥラガンのない、素朴な儀礼。

こんな火葬儀礼も、まだ各地で残っている。


posted by ito-san at 17:51| Comment(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: