2019年05月21日

チャンディ・ボロブドゥール@ マゲラン滞在!(309)

マゲランに来て、バリ語の混じった言葉を耳にすることがある。

畦道ですれ違ったおばさんに「アロンアロン!(alon alon)」と声を掛けられた。

アロンは、バリ語の丁寧語でゆっくりの意味。

2度続けるのは、強調しているのだろう。

疑問をバダさんにぶつけると、ジョグジャカルタの王宮(クラトン)で使われる言葉とジャワ語とバリ語は、ルーツが同じだと言う。

マゲランは、ジャワ語圏だからと納得。

バリ語のNikiもよく聞く。

Nikiは丁寧語で、普通語はNe、インドネシア語のIniだ。

インドネシア語の「ゆっくり」には、いろんな言葉があるようだが、私は「プランプラン(pelan-pelan)」を使っている。


ボロブドゥール遺跡(Candi Borobudur)見学は、4月17日にした。

この日は平日、おまけにインドネシア大統領選挙の投票日。

訪れる客は、少ないだろうと考えた。

と言っても、投票日は公休日になる。

投票を終えてから来る人もいるだろう。

私は、午前9時に小屋を出た。

バス停は、チャンディ・パオンへ(14日)行った時に、バスが止まった雑貨屋の前とした。

手を上げればどこでも止まってくれるが、人目を引く場所のほうより良いだろう。

雑貨屋は、開店前だった。

バスの姿は見えない。

私は、隣のワルンに歩いて行った。

店内には、3人の男性と女将らしいおばさんがいた。

男性の1人が「チャンディ・ボロブドゥールにいくのか?」と声を掛けてきた。

私が「そうだ」と答えると、「オジェックで行け!」と続けた。

「Rp25,000-」のバイクタクシーをすすめてくる。

「私はバスに乗りたいのです」フレンドリーに断った。

「今日は投票日だから、午前中バスは走らないよ」

男性は私の出鼻を挫くショックな言葉をはいた。

昨日の夕食時、会話の中でそんな話をしていたような気がする。

バダさんは「投票時間は朝から晩までだから、交代で投票して交代で勤務に就くことも考えらるよ」とも言っていた。

時間は今、9時15分。

午後を迎えるには、まだまだ時間がある。

小屋に戻って出直すか、歩いて行くかの二者選択。

オジェックを頼む手段もあるが、今回の旅では避けたい。

出直すのも気勢がそがれるし、片道3時間を歩くのも大変だ。

さて、どうしよう。

とりあえず、ワルンでコピを頼んだ。

コピを運んできた女将に、チャンディ・ボロブドゥールまでのバス料金を尋ねた。

その答えがなんと「私は、バスに乗らないから知らない」だった。

女将はオジェックの男性に気を使ったのだろうが、私の女将評価は最低となった。

「Rp5,000-!」奥から男性の声が聞こえた。

3人の男性がワルンを出るのを見送りながら、コピの口をつけた。

"甘〜い!"

女将の評価は、さらに下降していった。

コピは口をつけただだけで、残してきた。

料金はRp10,000-、高く感じるのは気のせいか?

”何も考えずに、歩こう〜!” 元気よく歩き出した。

しばらく歩いて、考え始めた。

チャンディ・ボロブドゥールに3時間掛けてたどり着き、そのあと見学。

果たした、回廊を周り周り、天辺まで登って行ける気力・体力は残っているのか。

私は、どうでもいいようなことを、くよくよ考える人種のようだ。

バスの姿は見えない。

今なら、小屋に戻って出直す時間もある。

どうしよう。

体は、戻る行為に移っている。

道端に、座り込んでいる青年がいた。

少女が、近くにたたずんでいる。

バスを待っている仕草だ。

「今日、バスは走らないんですか?」と聞いてみた。

「30分も待てば、来るよ」元気が出る言葉を聞いた。

青年と一緒に、ここでバスを待つことにした。

おばさんがひとり、こちらに向かって来る。

”ここはやっぱりバス停なんだ” 喜んだのも束の間。

おばさんは、私の横を抜けて小道に入って行った。

”あらら!” 青年と少女がついて行ってしまった。

振り向くと、バスが向かって来るところだった。

結局のところ、雑貨屋の前に立ってから、バスに乗るまでの時間は30分ほどだった。


ボロブドゥールのバスターミナルまで、10分ほどで着いた。

バスに乗れてよかった。

バスターミナルからチャンディ・ボロブドゥールまでは、歩いて5分ほど。

チャンディ・ボロブドゥールは、今回で3度目の訪問。

1度目は30年近く前、2度目は20年近く前で、ボロブドゥールの印象は曖昧だ。

インターナショナルのチケット売り場で身分証明書(KTKK)を見せると「ドメスティックで入場できます」と言われた。

外国人価格の大人Rp350,000-が、現地価格になる。

ドメスティックのチケット売り場に移動して、身分証明書を提出する。

電光掲示板にはRp40,000-とあるが、実際に払ったのはRp36,000-。

なぜか、安くなっている。

午前10時に入場した。

遺跡公園だから入園かな。

Candi Borobudur2_2.jpg

回廊を一層二層三層と周りながら、曼荼羅を上っていく。

遺跡公園をあとにしたのは、正午12時を回っていた。

2時間を費やしたことになる。




無教養かなと思われるのもしゃくだから、ネット検索したチャンディ・ボロブドゥールの解説を添付しておく。

ジャワ島中部のケドゥ盆地にあるチャンディ・ボロブドゥールは、カンボジアのアンコール・ワット、ミャンマーのバガンと並ぶ、世界三大仏教遺跡のひとつ。

チャンディは、8世紀に栄えたシャイレーンドラ王朝によって建造されたとされている。

ピラミッド状に積み上げられた建造物は、仏教における宇宙観を立体の曼荼羅として表している。

各層の壁には、釈迦誕生図などの物語がレリーフで描かれ、これらを見ながら上層階に上っていくと、悟りの道が開けるという。

壮大かつ綿密に造られたものながら、完成後まもなくジャングルの中に埋もれ、1000年以上も人々の記憶から忘れ去られていた。

その理由は、火山の噴火によるもの、イスラム教徒の破壊を恐れて埋めたというものなど、諸説が囁かれている。

以上、簡単にまとめてみました。


posted by ito-san at 16:54| Comment(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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