2019年06月22日

モリンガ(ケロール)ってな〜に?(313)

ウブドの私の周囲では今、モリンガの話題で盛り上がっている。

身体に良い薬草だと聞いている。

「そんなのもうだいぶ以前から知ってるよ!」の声が聞こえてきますが、そんなことに疎いのが私「うぶなウブディアン」なんです。

世の中は健康志向で、この手の情報はたちまちのうちに拡散していく。

ちょっと、ネットで調べてみた。

モリンガの正式名は、モリンガ・オリフェイラ(Moringa Oleifera) 。

90種以上もの豊富な栄養素を含むスーパーフード「モリンガ」。

種・茎・葉・花・根の部分に栄養素が含まれている植物。

葉と花の部分はハーブやお茶として、種はオイル、また化粧品や香水にも使われている。

インドネシアではケロール(Kelor)と呼ばれ、ジャムー(インでネシア漢方)に、バリでは青汁(Lolo Bali)として服用している。

タガス村のチャ・ニナさんがケロールの湯気が目に良いらしく、ココナッツ殻のお椀に顔を伏せている動画を、先日インスタグラムにアップしていた。

伝統的治癒方だとのこと。


「Kafe Mpat」で、今ウブドで旅行者にケロールが人気だとという話をすると、

住人Waunさんが「ケロール料理のワルンが、PalbapangのT字路の近くにあるよ」と教えてくれた。

好奇心をそそられる情報だ。

ヘルシー志向者のサプリメントだと思っていたが、日常的に食している人々がいるのだ。

と言うことで、今回はメニューにケロール(モリンガ)料理のあるワルンを紹介しよう。

ローカルバスに揺られて出かけた。

PalbapangのT字路は、バリからの深夜バスで降り立った場所だ。

Waunさんの情報は、Tの字の横棒を東に進んだコンビニの近くだという曖昧なものだった。

コンビニの左右を見渡し、見つからないので商店が切れるところまで行ってみた。

見当たらないので、西に戻ることにした。

出鼻を挫くように、小雨が降り始めた。

軽い好奇心で雨に濡れてまで、食べたいわけでもない。

Tの字の縦棒を越えたところになければ、あきらめよう。

なんと目の前に、看板が立っていた。

目的地は東300Mだった。

同じ道を戻り、かなり歩いたY字路で2つ目の看板を見つけた。

本通りを左手に避ける道の看板には、150Mとある。

左手に足を進めると、バス会社や鉄工所などの町並みになった。

雨は止んでいた。

道の先には、背の高い草の繁る風景が広がる。

地元の人と思われるおじさんに「このあたりにダウン・ケロールのワルンはありませんか?」と尋ねた。

「知らない!」の返事。

意外と認知されていないメニューなのかもしれない。

それとも、私のインドネシア語が理解できなかったのか。

鉄工場で仕事をしている若者に尋ねると「それなら、その先にあるよ」と教えてくれた。

彼は、ワルンの常連のような言い方だった。

しばらく歩くと、ブロック塀に貼られた看板が目にはいった。

たらい回し情報でなかったことに安心する。

バリでは、知らなくても教えてくれる人がいて、何度もたらい回しにあっている。

ブロック塀の続きにワルンがあった。

kelor1.jpg

kelor2.jpg

kelor3.jpg


ほとんどが、知らないメニュー。

女将さんは、話好きだった。

日本人が珍しいのか、私とのツーショットを撮るために、ご主人にスマホを渡した。

撮り終わると、さっそくどこかに送信していた。

kelor_nasi.jpg
《 Nasi Sayur Kelor 》Rp8,000-(料理Rp5,000-/白飯Rp3,000-)。

kelor_rolada.jpg
《 Rolada 》Rp5,000-
ケロールを混ぜた豆腐を揚げた「 タフ・ゴレン」。

kelor_bobor.jpg
《 Bobor 》Rp5,000-
若いパパイヤとケロールとココナッツ・ミルクのスープ。

kelor_bening.jpg
《 Bening 》Rp5,000-
トウモロコシとケロールの透明なスープ。

ケロールは、無味、無臭だった。

料理には、採りたての葉を使っている。

葉は、長い方が2センチほどの楕円形で薄くて肉厚が薄い。

栄養豊富ならサラダにして、食べてもいいな。

後日、知人の家を尋ねた時に、炒め物をご馳走になった。

激辛だったが、白飯によく合った。

ケロールは小さくてワカメのように薄いので、他の野菜を混ぜないと炒め難いだろうな、なんて料理もできないのに想像した。

バリに戻ったら、ケロールのハーブティーを愛用しようかな。



◎参考資料
《 効能・効果 》
〈 葉 〉
免疫力を高め、血圧や脳細胞をコントロールし、ホルモンのバランスを整え臓器と潰瘍の治癒に効果的
熱、気管、目、耳、感染症カタル、甲状腺機能亢進に効果的
糖尿病治療や高血圧の抑止、精神(特に自律神経系)の安定に効果的
肌の殺菌に効果的
母乳を豊富に作り、貧血にも効果的
肝臓・腎臓・脾臓・膵臓を活性化する
便秘の改善、アルコール代謝の促進、不眠症の改善に効果的
〈 鞘・種 〉
若い鞘は高級食材として利用
口内炎、疲労回復、胃潰瘍や胃ポリープに高い効果がある
噛で砕いて食べると口臭がなくなり、毎日食べると虫歯予防になる
抗酸化作用が非常に高いオイルが取れる
〈 花 〉
香水の香料として有名
古くから強壮剤、利尿剤として使われている
絞ったジュースは喉の痛みやカタルを緩和
男性の強壮剤として効果的
〈 根 〉
非常に高い解毒作用(デットクス)で腸内のガスを取り除く
すりおろし、塩と混ぜるとリウマチ・関節痛のシップ薬になる
壊血病の治療に効果的
高麗人参の数倍の栄養価で滋養強壮に効果的


posted by ito-san at 19:11| Comment(0) | ウブド村帰郷記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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