この日はバダさんが、午後のお祈りが終わったら施設に子供を迎えに行くまでの時間を利用して、出かけようと言ってくれた。
車を出発させると、目的地はボロブドゥール・Karang rejo村のアグス君家だと教えてくれた。
アグス君には、これまでに数回お会いしている青年だ。
初対面は、Kopi_Mpatだった。
ボロブドゥール観光の今後につい、バダさんとディスカッションしていた。
ボロブドゥール村内観光をワーゲンサファリで案内する若者グループを束ねていて、観光の活性化に力を注ごうとアイデアを模索中。
蛇好きな彼は、捕まえるのが得意で、家にはたくさんの蛇がペットとして飼われていると紹介された。
自宅を訪れた時には、自家製のコーヒーをご馳走になった。
年季の入った伝統家屋に、興味が誘われたことを覚えている。
幸い、蛇の見学は勧められなかった(私は大の蛇嫌いです)。
ボロブドゥール遺跡は、インドネシア屈指の観光地でローカル客が多数訪れている。
また、世界中の観光客にも人気の高いスポットだ。
ユネスコの世界遺産に指定された仏教寺院遺産で、ボロブドゥール、プランバナン公園公社によって運営されている。
以前は、園外からでも全景が見られたが、現在は、入園しない限り遺跡は見られなくなっている。
入園料は現在、外国人大人=Rp362.500- 子供=Rp217.500- 国内大人=Rp50.000- 子供=Rp25.000-
収益は、地元にあまり還元されていないと聞く。
町は遺跡以外の見所はなく、観光客は日帰りでジョクジャカルタなどに移動してしまう。
地元に金銭的な潤いが少ないため、地元の人々には不満があるように思えた。
遺跡以外の魅力作りに力をいれなければならないと考えるのは、理解できる。
アグス君は、コロナ禍の間に新しいビジネスを始めていた。
自宅は、以前訪れた時の雰囲気と違っていた。
雑然と建っていた家屋は、整然とレイアウトされた家屋群に様変わりしている。
家屋群は「Gubung Kopi Borobudur」と銘打って、ビジネススペースとなっていた。
ヤシ砂糖作りの実演と販売を始めて、観光コースの一つにしていた。
村人に建物を解放して、各自持ち寄った商品(古き時代の手作り玩具)も売っていた。
ジャワ音楽の流れる喫茶室もある。
軽食コーナー。
スイートのブブール(お粥)
エスチャンプールやエスブアに入っている砂糖ヤシの内胚乳(kolang kaling)。
バリ語で bluluk 。
歯ごたえは、プニュプニュした弾力がある。
それ自体には味がない。
アグス君は、この活動を村民の協力を得て村全体に広め、村民の利益に繋げようと考えていた。
村人との共存共栄のアイデアは、素晴らしいと思う。
バダさんは、私を一般的な観光に連れて行くのではなく、こうした建設的な活動やユニークなアイデアを紹介してくれている。
・続く・
2023年10月13日
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